小論文

出題形式による分類;図表が提示された小論文

すみません、しばらく時間があいてしまいました。小論文の書き方について書いていきたいと思います。今回は、図表が提示された小論文についてです。

このタイプのものでは、表やグラフなどが提示されて、それを参考にしながら、与えられた課題について論述をしていくことになります。教育系の大学入試の小論文、転部・編入学試験、大学院入試でよく見かけるパターンです。例えば、最近ですと、PISA調査の順位表やアンケート部分等を提示して、考察をさせるとか。まあ、そんな感じで出題されていきます。

こういった図表が提示された小論文の場合も、基本的には、前回取り上げた課題文が提示された小論文と同じように書いていくことが必要です。つまり、図表にまったく言及をしていなかったり、図表をなぞるだけでは、評価が得られる小論文にはならない、ということですよね。

ところで、図表の読み取りなのですが、図表の読み取りも、課題文と同様で、読み取りのポイントがあります。図表の読み取りなんていうのは、人それぞれ、違うじゃん! というわけではないのです。その図表の一番おいしいところ、最も特徴的なところ、出題者が読み取ってほしいところに言及していかなければいけません。

これは、表よりもグラフの方が簡単なものです。表は、多くの数字を一覧できる点で便利ではあるのですが、作成者の意図は控えめになりがちです。けれども、グラフだったら、どういうグラフを使うのか(棒グラフか円グラフか、折れ線グラフか、等々)、横軸に何をもってくるのか、どういう順番で提示するのか・・・、そういったところに、作成者の意図を読み解くヒントがたくさん含まれています。どういうグラフを使用するのか、軸の取り方、提示する順序、これらを変えるだけで、数字が与える印象は大きく変わってくるものなのです。そういう意味では、「操作」をすることだってできるんですよ。

余談ですが、そういうわけで私たちがデータを提示するときには、表なのか、グラフなのか、図表なのか、どういうグラフにするのか・・・で、かなり悩みます。そして、戦略的に図表を作成していくのです。

ですので、そうやって作成された図表を読み取って小論文を作成する皆さんは、作成者の意図に敏感に反応する必要があるのです。

このブログで図表はどうやったら提示できるんでしょう?? う~ん、私のPCの操作のスキルではよくわかりません(涙)。どこかで実際に、そのレクチャーができるといいのですが。まあ、気になった方はアジールに遊びにいらしてくださいな(笑)。

そういうわけで、図表が提示された小論文の場合は、まず、図表を的確に読みとって、その上で小論文を作成していくことになります。読み取りが間違っていては、小論文の評価も期待できません。

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出題形式による分類;課題文型小論文

今回は、小論文を出題形式から分類してみましょう。主な出題形式は、次の三つになります。

1 課題文読解型

 課題文が示され、それを読んで意見を述べる、あるいは要約する、下線部について説明するといったタイプのものです。課題文に言及することを求めないケースもあります。60分の試験時間で、600字~800字程度の小論文を作成したり、あるいは課題文の要約をした上で、小論文が400字~600字といったタイプのものが一般的かと思います。

 課題文がある場合には、まず、これを読んで、理解しなければなりません。内容をきちんと把握できているかどうかで、まず、読解力が評価されます。それから、書いている小論文自体の論述力が評価されます。最初に課題文に対して検討違いな解釈をしていると判断されたら、評価は期待できません。

 実際に小論文の採点に関わっている大学の先生からこのような話を聞いたことがあります。教育系の学部で、大江健三郎の著作の一部が示され、それを読んだ上で、あなたの理想とする教師について論じなさい、といった内容の出題がなされたそうです。

 採点基準として、以下のものには0点をつけることになっていたそうです。

 まず、大江の文章に一切の言及をしないで、自分の理想の教師について論じているもの。これは、どんなに素晴らしい、学習された結果の教師論であったとして、0点だ、ということです。出題は、「大江の文章を読んで」ですから。

 それから、大江の文章の要約、あるいはそれと自分の意見を分けて書けていないもの、これも0点だそうです。

 これも当然ですよね。

 でも、このような誤りは、非常によくやってしまうことなのです。

 文章を書き始めの頃というのは、課題文のような長いテクストが提示されると、どうしてもそれに引きずられてしまうのです。そして、課題文の筆者と自分の意見とを分けて論じることができなくなってしまうのです。

 私自身、こういう答案を何度も読んできました。よくやりがちなことなのですよ。

 筆者の主張と自分の意見を分けて書くこと、筆者の主張と自分の意見との距離を明示すること。これが課題文型の小論文では大切だと思います。

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学部・学科と小論文。

今回は、大学入試や大学編入・転部試験、大学院入試、社会人入試等で課せられる小論文に限って、の小論文講座です。

こういった大学関係の小論文講座で気をつけてほしいのは、その学部によって、傾向や出題者が期待する内容が異なってくることです。まれは、受験する学科別にも言えることでもあります。

例えば、「産業廃棄物」に関して出題されたとします。経済では、企業活動と産業廃棄物の関係について考え、法学では現行の法律の問題点として捉えます。一方理系の立場では、産業廃棄物を有効利用できないかを検討します。文系の方が書く場合には、物質的な豊かさを追求するあまりに自然を破壊する現代社会の問題として捉える方が一般的でしょう。このように、それぞれの学問的な立場によって、視点や論点が異なってくることになります。

同じ対象を扱っていても、学部・学科によって、視点の当て方が違う、というわけなのです。一般入試や社会人入試といった、大学での勉強をまったくしていない方対象の試験でも、専門的な内容が問われることがあります。こういった小論文試験を通じて、志望学部・学科への関心の高さや理解度が試されているのではないでしょうか。

自分が受験する学部・学科の特性、問題の立て方を前提にして小論文を作成していくことが大切なのだと思います。

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作文と小論文

皆さんからいろいろな質問を受けますので、少し、小論文の書き方について書いてみたいと思います。

いろいろな試験で小論文が課されることが多いと思います。アジールがサポートしているところでは、

*中高一貫校の適正検査の作文・資料読解問題での作文

*高校入試、大学入試、大学院入試の小論文

*大学のレポート、試験の解答

といったあたりが該当する部分かと思います。

これらの小論文(一部、作文、という名称の場合もありますが)は、もちろん、それぞれ異なる部分があります。各論については、また、おいおい書いていきたいと思いますが、まずは全体的なことから書いていきたいと思います。

まずは、小論文と作文の違いについてです。

私の研究領域の一つは作文教育ですから、私は作文というものを否定的には考えていません。作文を書くことで認識が深まり、生活が変わっていくことに期待をもっている者です。

でも、こういう作文と、試験等で求められる小論文とでは、性格が異なります。それはそれで、ちゃんと違いを理解しておくことが大切だと思うのです。私が理解しているところでは、その違いはこういった点にあるのではないでしょうか。

作文:自分の感じたこと、思ったことを書く文章のこと。何かを主張する必要もないし、形式も表現も自由である。

小論文:ある問題について、自分の意見をはっきりと主張し、なぜそう考えるのかの根拠をあげつつ、読み手を説得する文章のこと。読み手を説得することが目的なので、それにもっともふさわしい形式や表現を選ぶことが大切である。

作文と小論文では、読者や説得という目的があるか否かといった点が大きな違いだと思うのです。ですから、小論文では、「根拠」やふさわしい「形式」を取ることが重要なのです。

もちろん、形式にだけとらわれるのでもよくないのですが・・・。でもだからといって、「個性的」な文章を目指して、まったく形式を無視して、自由奔放に書けばいいというものでもないと思うのです。

「個性」とはどういうものか? 個性とは、型や形式に準拠しようと努力しても、どうしてもはみ出してしまう、どうしようもない部分だと思うのです。

小論文の型や書き方を守ろうと努力しても、はみ出してしまう部分というのがあります。それが個性的な部分です。

型というものを知って、その上で崩すのと、型を知らずに崩しまくるのとでは、微妙でしょうが、その差異は歴然としたものがあります。

型を習得することをおそれずに取り組んでいけばいいと思うのです。

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